デジタルでないデンマーク – 収入印紙編

つぶやく シェアする

今日もいつもの「デジタル・デンマーク」とは趣向を変えて、「デジタルでないデンマーク」を紹介しようと思います!

本当はデンマークの別荘事情についてnoteを書こうと思っていたのですが、ネットで下調べをしていたらいつの間にかこのテーマに変わってしまいました。

なぜなら、↓の契約書を発見してしまったから。

画像2

オーフス市が地元の不動産管理会社に、市所有の土地の借地権を貸し出すという契約書なのですが、興味深いことに契約書の上に収入印紙がたくさん貼られてました!

その額は14,727クローネ。契約日の1994年4月26日の為替レートを使うとその額なんと23万円?! 不動産関連の契約だからか、かなり高額な収入印紙です。

***

オーストラリアやアメリカでは収入印紙を見たことがなかったので、収入印紙は日本独特の文化だと思い込んでいたところもあり、個人的には新鮮な発見。

興味が湧いてしまい、いろいろとネットを検索し始めたらちょっとハマってしまいました (←こんなことをしているからnoteを書くのに時間がかかってしまうのです😅)

調べてわかったことは・・・、

・収入印紙を最初に導入したのは1624年のオランダ
・戦争費用を賄うために安い税金を広く徴収したくて始めたらしい
・英語で収入印紙は Revenue Stamp (もしかして日本語の由来は英語の直訳?) 
・デンマークで収入印紙が導入されたは1657年
・17〜18世紀は簡易な税金徴収の方法として盛んだったみたいだが、20世紀に入ってからは欧米諸国で利用している国はかなり少なくなっている

などなど・・・なんだか、おもしろーい!

***

でも、デンマークでは2000年に法改正がされて、契約書に貼り付ける収入印紙は廃止になってしまいました。2000年といえば、インターネットが広がり始めた初期の時代。そんな時からすでに文書の電子化を見据えていたのかもしれません。

結局デジタル・デンマークについて書いているのですが、実はデンマークでもいまだに「紙」で残っている収入印紙があるんです

それも、結構目につくところにあるのですが・・・

なんとっ、タバコのシールが収入印紙!

画像1

タバコを吸わないので良く分からないのですが、一部のタバコはこのシールで税金を支払っているらしく、タバコ税はいまだに「紙」で残っている収入印紙のようです。(一部のお酒も、酒税用の収入印紙シールを貼っていることがあります。)

※ ちなみにパッケージには、タバコの灰で描いた胎児の絵に「タバコは胎児に悪影響を及ぼします」というメッセージ。タバコの悪い点をはっきりと書くのが欧米流ですね。

***

さて、デンマークの収入印紙は、今や切手コレクションの対象。古くて使われていないものはちょっと高値で取引されているそうです。

日本で収入印紙が廃止され、希少性が高くなるのはいったい何年先だろう?

つぶやく シェアする

\新着記事や🇩🇰の日常をツイートします/