幸せの国デンマークの「不幸」な外国人
先月末から「幸せの国ランキング」に関するニュースが、ネットで取り上げられていることに気が付かれた方が多いかもしれません。
なぜかと言うと、3月20日は国連が定めた「国際幸福デー」。そしてその日には、国連が World Happiness Reportという報告書を公開し、幸せの国ランキングを発表することが恒例になっているからです。
この幸せの国ランキング、北欧の諸国は常に上位にランクイン。僕が住んでいるデンマークも世界第2位に輝き、引き続きHygge(ヒュッゲ)パワーを見せつけたようです(笑)。
さて、オンラインメディアを見ると、北欧のライフスタイルや社会福祉の手厚いサービスを称賛している記事を多く見かけます。
でも、個人的にはちょっと複雑
なぜかというと・・・
衝撃的な調査結果があるのです。
それは「世界で最も幸せな国に住んでいる外国人は最も不幸に感じている」という事実。
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日本ではあまり有名ではありませんが、外国に住む外国人(expats)向けのコミュニティ運営やお役立ち情報をまとめている InterNation というグローバルな団体があります。
このInterNation、毎年外国に住む外国人にアンケート調査を行い「外国人にとって住みやすい国ランキング」という報告書を発表しています。(※ 最近は、住みやすいと都市と住みやすい国を1年ごとに発行するようになりました)
この報告書を読むと、様々な項目がある中で、デンマークに住んでいる外国人は「子供を育てる環境」「医療」「利便性が高いデジタル社会」「安全性」などの項目でデンマークを高く評価しているようです。
ところがっ!問題は「Personal Happiness(個人の幸福度)」という項目。
64ヵ国中・・・
なんと
63位!!
これは最下位から2番目というひどい評価です💦
※ 最新のExpat Insider 2020は都市別ランキングなので、国別ランキングのExpat Insider 2019のレポートを引用しています。
ちなみにデンマークだけでなく、🇸🇪スェーデン61位、🇳🇴ノルウェー57位、🇫🇮フィンランド43位と北欧諸国は軒並み低い!
しかも!先進国の中でダントツに不幸せなはずの🇯🇵日本よりも低い!! (日本は39位でした)
調査レポートによると、北欧に住む外国人の5人に1人は「Unhappy」と回答しているらしく、世界平均の10%(10人に1人)よりもずっと多い。
北欧諸国は世界で最も幸福な国々のはずなのに・・・そこに住む外国人のPersonal Happinessは異様に低いという謎の現象なのです🙀
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僕が思うに、この調査結果が示唆しているのは「幸せの国だからと言って、そこに外国人が移住したとしても必ず幸せになれるわけではない」ということ。
確かにデンマークの Quality of life はとても高く、住んでいるとなかなか心地よく感じます(日本の働き方を経験した後だと特に思います 😅)
でも、北欧に住む外国人が北欧人と同じように幸せを感じることができないどころか、逆にUnhappyに感じているというのはちょっと変🤔
もしかすると北欧の幸福度は北欧独自文化に根づいた要素が大きく、外国人が簡単に享受できるものでもないんじゃないだろうか?
もしかして北欧の幸福度は北欧人の1人よがりなのではないだろうか?
そう考えると、北欧のライフスタイルや社会福祉の手厚いサービスを称賛している記事やメディアにはちょっと複雑なモヤモヤを感じてしまうのです。
さてっ!気になるのは、なぜデンマークに住む外国人の幸福度が低いのか?ということ。
そこについては、周囲の知り合い(デンマークに住む外国人)と議論してみたので、明日のnoteでまとめてみたいと思います!乞うご期待です♪
ピンバック: デンマークに住む外国人の悩み事 - Living in Denmark