Ryanair

フライトがキャンセルされたらラッキー! (欧州のEU261法)

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8月中旬、日本がちょうどお盆休みの頃、僕と奥さんはドイツへ2泊3日の週末旅行に行くことにしました!

使うのは格安航空のライアンエアー(Ryanair)

最も安い料金であれば、数千円程度で欧州各地へ行けてしまうので安さは折り紙付きのLCCです。

と言っても、預け入れ荷物や機内の荷物棚は追加料金ですし、席指定にも追加費用がかかったりと、あらゆる機内サービスが有料オプションというシビアな航空会社でもあります。

でも、超低価格なフライト価格は魅力的。

もともと軽量な荷物で旅行に行ける僕達にはちょうど良いLCCです。

そんなわけで、空港のラウンジでフランクフルト行きのフライトを待っていると、手元のスマホがピコ〜ン

あれ?何だろう? そう思いながら通知画面をのぞみ込むと・・・

フライトがキャンセルされました

という衝撃的なパワーワード。

 

えええっ?! 今から飛行機に乗るのにフライトキャンセルされちゃったの?!

 

ですが、きちんと読むとちょっと違うよう。

 

ふむふむ、これから搭乗するフランクフルト行きのフライトは問題なしだ (ほっ)。
でも、キャンセルされたのは帰りの便〜😱

帰りの便はベルギーのブリュッセル空港経由で帰ることになっていたのですが、ベルギーのパイロット組合がストライキを決行することにしたそうで、予定していたフライトが飛ばなくなってしまったのです。

***

まじかよ〜、まだ出発もしていないのに帰りの便がキャンセルだなんて・・・。

一見、頭を抱えそうな状況ですが、僕は内心ニヤッとほくそ笑んでしまいました。

なんたって、これは初めての機会!

待ちに待ったEU261法を体験できるラッキーアクシデントじゃないか!

***

以前、👇の記事で紹介していますが、欧州ではEU261法という飛行機の搭乗者を手厚く保護するルールがあります。

このEU261法によると、フライトをキャンセルしたり、大幅に遅延させてしまったりすると航空会社は搭乗者に対してさまざまな義務が発生します。

代替フライトを用意するのは当たり前ですが、延泊を余儀なくされた場合には食事代や宿泊代などは航空会社が負担しないといけません。

また、状況によっては補償金(Compensation)を支払う義務も発生しちゃうのです。

今回のケースでいうと何と一人当たり250ユーロ、日本円にしてなんと約4万円弱も貰えちゃう?!

そんな美味しい話はないだろう・・・、そう思いつつもRyanairのコールセンターに電話をかけてみると、

すごい!!格安航空なのにとても丁寧な対応!

まず、キャンセルされたフライトの代わりの代替便を確保してもらいました。

と言っても、当日のフライトはないため2日後のフライトしか手配できないとのこと。

えー、予定では帰らないといけないのに2日間も困っちゃうよ〜と言うと、

なんと、宿泊代はRyanairが払ってくれると言ってくれました。

さらに、宿泊代の他に延泊時の食事代(朝・昼・夜)やホテル-空港間の交通費もRyanairが負担してくれる!

そしてそして、250ユーロの補償金も対象だということでした!!!

 

電話を切った後は、やったー!!と小躍り🕺

帰るのは遅くなってしまうのはちょっと困るけど、Ryanairの負担でベルギー観光もできることになったぁ〜〜〜(笑)

 

でも、宿泊代・食事代・交通費などはいったん僕たちが立て替えて支払い、領収書やレシートで精算する仕組みだそう。

そこで早速、ブリュッセル市内のホテルを予約。

そして会社の上司や同僚にも「Ryanairがフライトをキャンセルしちゃって帰れなくなってしまいました💦 申し訳ないけど、ブリュッセルからリモートワークさせてください〜」と報告。

元々リモートワークにはおおらかな会社なので何も問題はないのですが、上司からは「サービスの低さで悪名高いRyanairだから、立て替えたお金がちゃんと戻ってくるか心配だけど・・・」と違うところで心配されてしまいました (笑)

***

さて、図らずも、最近話題のワーケーションを体験することになったので、仕事はしつつ、観光もしっかり堪能!

ブリュッセルの中央にあるグランプラスの夜景
フレンチフライの人気店にも並んでみました!
街中散策をしていたら、花びらで彩られた建物を発見。オシャレですね。

***

そして2日間のワーケーションを経てから、無事にデンマークの自宅へ帰宅〜。

ようやく落ち着いたので、Ryanairのウェブサイトの専用フォームから「補償金の申請」と「宿泊代・食事代・交通費の立て替え精算申請」を提出。

必要な情報を入力して、請求書やレシートのコピーをアップロードするだけなので非常に簡単。まぁ、立て替えた請求書やレシートについては1枚ごとに申請フォームを記入しないといけないらしく、何度もフォームを記入しないといけませんが、30分ほどで完了です。

そこから待つこと1週間、2週間・・・・。

うーん。音沙汰がない。

コールセンターに電話した方がいいのか?と思った矢先、「申請書の手続きに時間がかかっているのでもう少しお待ちください」という自動メールが届きました。

それなら待ってあげよう・・・。

そして3週間、4週間・・・

仕事がちょっと忙しいタイミングだったこともあって、記憶から薄れ始めてきた5週間後。

ポーン♪

とスマホの通知が鳴りました!

やった!! Ryanair から、補償金と立て替え精算が承認され、お金の入金手続きを行うという待ちに待った連絡が届きました〜〜。

ただ、提出したレシートの満額が返金されたわけではありませんでした。

入金されたのは👇の通り。

  • 補償金はEU261法に基づき一人当たり250ユーロ(満額です)。
  • 宿泊代は1人1晩当たり80ユーロを上限に精算。
  • 食費代はアルコールを除いた分を精算。また、食事の内容が分からないレシートは精算されませんでした。
  • 空港までのバス・電車代は満額精算。

なるほど、なるほど、ホテル代には上限があるのね。実は、リモートワークができるよう作業デスクがあるホテルを選んだので通常よりもちょっと高級な場所を選んだのですが、ほんのちょっとだけ足が出てしまいました。

また初日の夕食をビュッフェスタイルのレストランで食べたのですが、レシートには「大人2名」としか書かれておらず、食事かどうか判断できないと言う理由で精算してくれませんでした。もし次回があるならば、これは要注意ですね。

ビュッフェ形式の夕食レシート

あと、アルコール飲料を立て替えてくれないのは当然ですね。でも、アルコールの分を除いたご飯と飲み物の分はちゃんと精算してくれたので、食事の際にアルコールを一緒に注文することについては問題なしです。

ここら辺はRyanairのウェブサイトやコールセンターで細かく教えてくれません。航空会社によってガイドラインは異なると思いますが、レシートの記載内容は注意した方が良いですね。

***

さて、一部の立て替えは精算してくれなかったものの、補償金を含めるとベルギー2泊3日は完全にゼロ円で滞在できちゃいました✌️

海外旅行に行くならトラブルが何もないのが一番。

でも EU261法が適用されるなら、フライトのキャンセルぐらいは逆に嬉しいかもっ!

まぁ、そうは言っても2匹目のドジョウはないか・・・

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