海外のマクドナルド広告を比べて考えてみた価値観の違い
期末試験中の奥さんは、3教科の内2教科でペーパー提出が終わりました! 残すはTranscultural Communicationという授業のペーパー提出とOral Examです。
このTranscultural Communicationを勉強している奥さんを見ていたら、何やらYouTubeで動画を観てる!ネットサーフィンでもしてるのか?! と、からかってみたら、なんと「TV広告における文化の違い」というものを調べていました・・・(ごめん〜💦)
世界どこにでもあるマクドナルド、ロゴと基本商品のハンバーガーは世界共通ですが、各国のニーズに合わせて商品にバラエティーを持たせたり、国ごとに異なるマーケティング戦略を展開しています。実は「各国のニーズや事情に合わせるということは、現地の文化や価値観の影響を受けている」ということらしく、それがTV広告にどう影響しているのかを調査していました。
このように各国のニーズや事情に合わせて商品戦略・マーケティング戦略をカスタマイズさせることを、専門用語では「グローカライゼーション(Glocalization)」というそうです。
面白そうっ! 僕も一緒にマクドナルドCM観る〜!!
ということで、今までに住んだことがあるアメリカ・オーストラリア・日本・デンマークのマクドナルドCMを奥さんと一緒に鑑賞しながら、各国の価値観の違いについて議論しちゃいました。
アメリカ
本家アメリカは、「ハンバーガー」「フライドポテト」「マフィン」など、商品そのもののCMばかり! 焼きたてのお肉、カリッとしたベーコン、揚げたてのフライといった描写が多く、人物はほぼ出てきません。
僕的には「胃が持たれそう・・・」と思うのですが、お構いなしです。まさにアメリカのジャンクフード文化を体現しているCMでした。
移民が多いアメリカでは英語が分からない人も多かったりします。もしかしたら、英語が分からなくても美味しそうのが伝わるようにしているのかもしれません。
オーストラリア
オーストラリアは本家アメリカと正反対で、商品がほとんどフィーチャーされません!その代わり、様々な人達が登場する中で、「マクドナルドのお店」に焦点が当たっています。
興味深いのは、マクドナルドのことを必ず「マッカーズ」と呼んだり、語尾に「mate」をつけるなど、オーストラリア訛りの英語が推し推しなこと。また、ビーチカルチャーやクリケット(野球に似た球技)といったオーストラリアのレジャーやスポーツがさりげなく含まれています。
「オーストラリアらしさ」に誇りをもっているオーストラリア人が多いので、その価値観を重視している印象を受けるCMです。
日本
日本のCMでは「チキンナゲット」や「てりやきマック」、「ハッピーセット」など商品の紹介と値段の提示をするものが多いです。
一方で、アメリカのCMと異なるのは、メインキャラクターが登場して、美味しそうに食べるシーンが多いこと。また、多くの人が入れ替わりで登場するオーストラリアのCMと違い、日本のCMで登場する人物の数は少なめです。有名なタレントの起用が多いのも特徴的ですね。
美食家が多く、コスパを重視する日本では「安くて美味しい」というイメージが重要なのかもしれません。
デンマーク
デンマークは北欧らしい「ライフスタイル」に焦点を当てたCMでした。
若いカップルが、ぎこちない手つきで生まれたばかりの赤ちゃんの面倒を見る、というストーリーなのですが、2人で一緒に育児をしているイメージが「男女平等」を重視するデンマークっぽい。
「炎上したSAS動画」と同じように、落ち着いているトーンは北欧の特徴なのだろうか?
※2023年現在、残念ながら動画は削除されていました。
まとめ
一通り、CMを観て感じたのは、各国の価値観の違いに加えて、「何を伝えたいか?」と「どう伝えたいか?」がそれぞれ違うという点です。
つまり、整理すると↓の感じかな?
同じマクドナルドのCMですが、比べてみるとなかなか面白い。
YouTubeには、韓国、台湾、インド、中東で放映されているマクドナルドのCMもあったので、比べて見るともっと面白いかもしれません。(ぱっと見すると、インドは、一番右上の食べ物 x 多数 に枠に入りそうです)
しかし、マクドナルドは本当に世界中で受け入れられているんだなぁ。すごい・・・。
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