デンマークの王様とBluetoothの関係
Moesgaard Museum (モースゴー先史博物館)に行った時、ルーン文字キーボードを楽しんじゃった話は別記事にしました。
ルーン文字とは、現代のアルファベットが使われる前に用いられていた大昔の文字です。北欧民族やヴァイキングが使っていました。
しかし、実は皆さんの身近にルーン文字が存在します。
それがこちらっ
Bluetoothのロゴ!
出典 Bluetooth ロゴ – By Skarr21 – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=81546036
オンラインミーティングが当たり前になった今、無線のイヤホンを利用されている方も多くなったと思いますが、Bluetoothは無線でイヤホン、マウス、キーボードを接続するための主要規格。ほぼ全てのパソコンやスマホが対応していると言っても過言ではないかもしれません。
さてこのロゴデザイン、実はルーン文字の ᛒ と ᛡ 組み合わせたもの。
なぜかというと、Bluetoothの名称の元となった 「Herald Bluetooth」のイニシャルであるH (ᛡ) とB (ᛒ)を組み合わせて作られているのです。
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Herald Bluetoothは10世紀に実在したデンマークの王様。
正式名は Herald Gormsson なのですが、 何らかの理由で歯が青く(?)、渾名で青歯王(英語でBluetooth)と呼ばれていたそうです。
ノルウェーとデンマークを平和的に合併させたり、デンマークにキリスト教をもたらすなど革新的だったそう。
そのため、「乱立している規格を(平和的に)統合し、新たな無線規格をもたらしたい」という意味を込めて、新たな無線規格はBluetoothという名前が選ばました。
そこでっ!! 端末上で文章を書くと、それをそのままルーン文字で置き換えてくれるという展示で、「bluetooth」と書いてみました〜
ちょっとみにくいですが、ルーン文字では「ᛒᛚᚢᛖᛙᛟᚺ (Bluetooth)」となるよう。
これの B と H を組み合わせればロゴになるはずなので、1文字目のᛒと、最後の文字ᚺを組み合わせれば・・・
あれ?おかしいぞ。
H は ᛡ じゃないといけないのに、ᚺになってる・・・
ロゴが作れないじゃん。おかしいじゃん😅
で、ちょっと悩みましたが、調べてみたら理由がわかりました。
実は、ルーン文字にも世代があって、初期の2〜8世紀のルーン文字ではHはᚺ、9世紀ごろからは ᛡ に変化したみたい。
なるほど・・・、言葉は進化するものだもの。勉強になります😆。