秋の味覚「大家さんの葡萄ジュース🍇」
デンマークでは、自宅の庭に果樹を植えるのが一般的。
林檎や西洋梨に加え、ブラックベリー、ラズベリー、ブルーベリーといった果樹が大人気です。
とはいえ、豊作の時は果物がたくさん出来っちゃってしまって困ってしまうこともあるようなので、なんとも贅沢な悩みです。
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さて、我が家は市内のアパート住まいなのですが、そんな我が家にも果樹があります。
正確に言うと、階下に住む大家さんの「ぶどう」の木。
テラスを覆い被さるように蔦を伸ばしているので、夏になるとテラスに緑のカーテンが出来上がります。
そして秋分の前後、葉っぱの色が変わり落葉する前に、大家さんがせっせと葉っぱや伸びきってしまった蔦を剪定するというのが恒例行事。
その際にはブドウも収穫されちゃうのですが、採ったブドウはどうしているのかなぁと疑問でした。
実を言うと、熟してそうなブドウをこっそりと摘んで味見したことがあるのです。
酸味と甘さが同居している感じで、野生なブドウっ!という新鮮さがあるのですが、いかんせん粒が小さく、種子があるので、ちょっと食べにくい (笑)
イメージ的には、小粒のデラウェアにたくさん種子が入っている感じ?
うーん、食べにくいのに全部食べてるのかなぁ。デンマークの人は残り物をポイポイ捨てちゃうから、もしかして全部捨てちゃってるかもしれない・・・。
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でも先日、すごく良いタイミングで大家さんとおしゃべりすることができたので、長年の疑問をぶつけてみました!
Spiser du druerne?
(あのブドウは食べるの?)
すると・・・
Nej! De er for lille at spise, så jeg laver saft.
(いや、食べるには小さいからジュースにするんだ)
おお!なるほど。絞って、ジュースにするんだ〜。
美味しそうだなぁ🤤と思ったのが、顔に出てしまったのか、優しい大家さん、
Okay, jeg giver dig en flaske i morgen.
(OK、明日、1本あげるよ)
と言ってくれました!!(横にいた奥さん、ちょっと恥ずかしそうに恐縮してました💦)
というわけで、次の日!
じゃーん!!
大家さんが作った「搾りたて葡萄ジュース」いただいちゃいました〜!
煮沸したのか、ほんのりと暖かく、「冷やしてから飲んでね」とのこと。
市販のブドウジュースや赤ワインと異なり、ピンクっぽい赤紫色というのが意外です。
カラーパレットで言うと「牡丹色」という種類かな?
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冷やした方が良いということだったので、いったん冷蔵庫にしまい、次の日の朝ごはんにいただくことに。
ワクワクしながら飲んでみると。。。。
酸味と甘さが爽やか!
そして、奥深く広がるのは「檜」のような木の香り?!
皮や種子ごと絞ってるので、タンニンの渋さがあるのかなぁと思っていましたが、そうではなく、木の香りがするというのはとても不思議。
ブドウジュースとしては、初めて体験する味わいでした。
そんなわけで、大事に朝ごはんの飲み物として大家さんの葡萄ジュースを楽しんでいます。
まさに秋の味覚です!
さてさてボトルを返す際に、何のお礼をしようかなぁ〜(by 奥さん)
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以前、👇の記事紹介したことがありますが、デンマークでは個人の庭以外にも、公共の場でも果樹がたくさん植えてあります。
デンマークの法律では、公共の場の果樹であれば、自由に採って良いことになっています。(プライベートな場所であっても、公道から手が届く範囲であり、個人で楽しめるレベルであれば、採取しても良いらしい)
なので、もし機会があれば、ぜひぜひ街中や森の中の果物を試してみるのも楽しいかも!