グローバルスタンダードか伝統か 〜リコリス・パイプ論争〜

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先日の note は、デンマークの国民的お菓子「リコリス・パイプ」の紹介しましたが、実はこのデンマークの国民的お菓子のリコリス・パイプ、国外で度々と物議を醸しています。

理由は、未成年者に喫煙を勧めている可能性があるから。

2014年にEU内で法令化されたタバコに関する条例では、検討の際に「タバコの形をした子供用のおもちゃ・お菓子の禁止」が議論に挙がり、真っ先に槍玉にあがったのはリコリス・パイプ。

結果的にEUの法令にお菓子は規制対象にならなかったのですが、リコリス・パイプを愛してやまないデンマーク人をかなりやきもきさせたそうです。

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また、今年の夏には、デンマークの国営放送 DR (デンマークのNHK)の教育チャンネル「Ramasjang(ラマシャン)」が作ったモバイルアプリが、突如 Google Play ストアから削除されるという事件も。

発端は日本の「おかあさんといっしょ」的な ラマシャン・ミステリー という番組。探偵に扮したお兄さんが、視聴者の子供と一緒にシャーロック・ホームズさながらミステリーを解くというものなのですが、シャーロック・ホームズのトレードマークとも言えるパイプの代わりに登場するのが例のリコリス・パイプ

👇がDRの「ラマシャン・ミステリー」の番組ホームページですが、よーく見ると番組のお兄さんと子供達がリコリス・パイプを食べているでしょ (笑)

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そして、参加児童と一緒に木箱に入ったリコリス・パイプを選ぶというのがお決まりの番組スタートシーン。

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このリコリス・パイプを選ぶ時の子供の目がキラキラしているのがとても可愛らしいのですが・・・。

これが Google Play ストアが定めている「不適切なコンテンツ」に該当したため、突如アプリストアから削除されてしまったのです。

この突然の削除に対して、デンマークの人たちはかなり激怒。

アメリカの大企業による横暴な検閲」であり「デンマークの文化をないがしろにしている」と、デンマーク文化省までラマシャン・ミステリーを擁護する事態に💦

結局、Google側が折れて、数日後にRamasjang アプリを復活。なんだか、うやむやのまま収束しちてしまったのですが、火種は残ったまま。

Google Playのガイドラインが「グローバル・スタンダード」なのかどうかは疑問ですが、喫煙に対して規制を厳しくする動きは世界的な流れ。リコリス・パイプにとっては厳しい道が待っていそうです。(実際、ノルウェーでは18歳以上でないとリコリス・パイプは買えなくなりました)

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さて、欧州で最も長く続いているデンマーク王国よりも、さらに歴史が長い皇室を持つ日本。世界的な流れからすると時代遅れと指摘されやすい「伝統」がけっこう多い。

例えば、大相撲が頑なに守る土俵の女人禁制、男子しかプレーが許されない甲子園、昨今のジェンダーレスという世界的な流れからすると、1周どころから3周ぐらい遅れているようにも見えてしまう。

数年前にはメディアで議論が盛んにされていましたが、リコリス・パイプと一緒で議論は立ち消えしてしまったよう・・・(Google 検索をすると2018年以降、ほとんどニュースに上がってきません)

守るべき伝統なのか?悪しき性別役割分業観なのか?

難しい問題ですが・・・、やっぱり考え込む時に似合うイメージは口にくわえたリコリス・パイプかも (笑)

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