絶滅の危機を乗り越えた「シナモンロール」
僕が幸せを感じるハードルはちょっと低いらしい。
今朝、朝ごはんにトーストを食べていたら、妻がじっと見て「朝から幸せそう〜♪」と一言。
うん。確かに僕は幸せに浸ってた。
だって、焼きたてのトーストを大好きなジャムで食べたら幸せでしょ〜。
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奥さんいわく、僕はすごく嬉しそうに甘いものを食べるそうだ。だから、僕好みの菓子パンが多いデンマークに来てからは、「幸せの瞬間」に浸ることが増えてしまった。
その一つが北欧を代表するお菓子「シナモンロール」
コーヒーと一緒に食べると、まさにっ! ヒュッゲな甘さ!
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ところが、このシナモンロール、2014年に欧州で絶滅の危機があったって知ってましたか?
シナモンロールをシナモンロールたらしめているのは、その名の通り「シナモン」。
実はこのシナモンにはクマリンという成分が含まれていて、食べすぎると肝臓障害を引き起こしてしまうことが2012年に判明。さらに、2013年にはEUの調査によって、デンマークのシナモンロールには規定以上※のクマリンが含まれていると疑義がかけられた。(※ 1kgの菓子パンに含まれるクマリンは15mgまで)
それに対して、パン組合を中心にデンマークが猛反発。EUとデンマークはシナモンロールを禁止する・しないで激戦を繰り広げた(らしい)。
イギリスでも、シナモンロールが無くなるかもしれないと、一瞬話題になったらしいが、イギリスに出回っているシナモンロールはそんなにシナモンが入っていないことが分かりイギリスは安心して傍観者になったらしい。
そして、6ヶ月ほどの交渉が繰り広げられた後、デンマークのパン組合は奇策を編み出した。
EUの規定は「日常的に食べる菓子パン」に含まれるクマリンの量を規定しているもの。
そこで、デンマークのパン組合は「シナモンロールは『日常的に食べない伝統的な食べ物』ってことにしよう!」とシナモンロールの分類※を変えて、勝利宣言。
(※ 非日常的な食べ物の場合、1kgの菓子パンあたりのクマリンの量は50mgまでOKになる)
そんなわけで、シナモンロールは無事にデンマークの食卓に残ることになったそうだ。
僕が美味しく食べているシナモンロールにそんな激しい戦いがあっただなんて・・・。パン組合、ありがとう!
そう思いながら、今日もシナモンロールで幸せ♪
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そうそう、デンマークの他の北欧諸国(スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、アイスランド)もシナモンロールが大好き。ただ、各国とも少し異なっていて、お互い自分のシナモンロールが一番だと主張しているらしいです。
日本での食べ比べですが、👇のウェブサイトで北欧3カ国の食レポを見つけました〜。
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