デンマークの政党紹介
明日はいよいよデンマークの地方統一選挙!
以前紹介したように、デンマークの選挙の様子は日本と比べるととても静かです。
日本なら、駅前の広場や選挙カーで騒音のような演説や挨拶をしている候補者を見かけるのが普通かと思います。スタイル的にはどちらかというとアグレッシブな感じ。
一方、こちらの選挙活動は受け身なパッシブスタイル。
人通りの多い広場や大通りにスタンドを出して、通行人にコーヒーやおやつを振る舞いつつ、チラシを渡す・・・という感じです。立ち止まってくれそうな人がいれば、世間話をするがのようにおしゃべりをしますが、とてもフレンドリーに雑談してくれる感じです。
今日は会社帰りにいくつかその様子を撮影してきたので、写真と共にデンマークの政党紹介をしようと思いまーす。
目次
V – Venstre (ヴェンスタ)
最初に紹介するのは、Venstre党のSimsek氏。
オーフス市の現職議員のSimsek氏は、目抜き通りにオフィスを借りて、非常に大きな垂れ幕や等身大のポスターを用意。(資金力がありそうです 笑)
「写真撮っても良い?」と聞いたら、コーヒーをご馳走してくれました〜 。
ちなみに Venstre というのはデンマーク語で「左 (left)」という意味。名前だけ見ると左派の雰囲気ですが、実は中道右派に与する政党。日本で言うと自民党に近いポリシーを持っている感じでしょうか。(政党ロゴはV)
Venstreは名前が政党方針を表していませんが、ラディカル党(Det Radikale Venstre)というVenstreから離党してできた政党名もちょっと面白い。(政党ロゴはB)
英語でRadical というと「過激」「急進的」という意味ですが、名前に反して中道の超穏健派。どちらかというと右派と左派の政党をまとめる調整役になることが多いらしく、「全然ラディカルじゃないんだよね〜😅」と友達が笑っていました。
Å – Alternativet (オルタナティヴ)
Alternativetは「緑の政党」とも言われ、環境保護をスローガンに2013年に発足した比較的新しい政党です。(政党ロゴは Å )
新興ながらも若者の人気を集め、デンマークにおける環境政策を前進させてきたようです。ただし、最近は他の政党もしっかりとした環境政策を訴えるようになってきたので影響力が弱まっているよう。また、政党内の内輪揉めでゴタゴタしたことも人気を落とす要因になったようです。
そうそう、近くの花壇にはAlternativet党の小さな旗がさしてありました。さすが緑の党、かわいい(笑)。
Ø – Enhedslisten (赤緑連合)
オーフスの有名な高級家具屋の前に陣取っていたのは共産党の流れを汲むEnhedslisten。(政党ロゴは日本人には発音が難しい Ø です)
別名を赤緑連合というのですが、実態は社会派・共産派の政党の寄り添いです。デンマークの選挙方式は大きい政党の方が有利なので、少数チームがタッグを組んで票を集めることが多いようです。
A – Socialdemokratiet (社会民主党)
Socialdemokratietは、デンマーク国会で政権を握っている政党です。現在の首相メッテ・フレデリクセンさんの出身母体で、いわゆる左派に位置付けられる政党です。(政党ロゴは A です)
現在、デンマーク市長を勤めているJacob BundsgaardさんもSocialdemokratiet出身です。
コロナ禍でもリーダーシップを発揮しているのでなかなかしっかりとした政党ですが、この政党は外国人や移民に対し、若干厳しめの政策を取ることも。もう少し外国人受け入れに優しいと良いのですが・・・。
他にも政党はいっぱい!
他にも政党はまだまだたくさん。
面白いのは、デンマークの政党はアルファベット1〜2文字でロゴを作るのが普通のようで、パッとみてすぐわかるようになっているみたい。
表にすると👇のような感じです。
僕はどちらかというと「自由競争と自由経済に重きを置いた社会自由主義&国際社会協調路線」の人です。なので、もし投票権があったらRadikale党に入れたのかなぁと想像しています。
ちなみに、デンマークに住む外国人としては、外国人や移民に厳しい政策を取りがちな Dansk Folkeparti や Socialistisk Folkeparti にはあまり票が入って欲しくないかも。
特に、極右で外国人排他主義・脱EUを謳ってる Nye Borgerlige は超困るので当選してほしくないですねぇ。
選挙はいよいよ明日。結果がどうなるか分かりませんが、ドキドキ。