出張に起こった「まさかのスウェーデン入国拒否?!」騒動
先日、勤めている会社のお仕事で、スウェーデンへ出張に行ってきました〜。
当初は電車とバスで現地まで向かうつもりだったのですが、同僚のOさんが車を出してくれたので、もう1人の同僚J君と一緒に3人で仲良くドライブ🚗
2泊3日の出張だったので、仕事用のパソコンだけでなく着替えを荷物にポイポイっ。
そして忘れてはいけないのは、
もちろん「パスポート」!
🇩🇰デンマークと🇸🇪スウェーデンは共にEU加盟国であり、シェンゲン協定加盟国でもあります。そのため、国境には検問所がなく、パスポートがなくても自由に行き来ができることになっています。
でも、パスポート無しで自由移動できるのはEU国籍の人だけ。
デンマーク人のOさんとJ君は、パスポートなしでも自由移動がOKですが、僕のような「外国人」はデンマークでの Residence Permit を持っていたとしても、他のシェンゲン加盟国を訪れる際にはパスポートの携帯所持が必須です。
ちなみに、👇の外務省の海外安全ホームページでは、「シェンゲン領域内の移動に際しては、入国審査の有無に拘らず、日本国パスポートを常に携行する必要があります」と注意喚起されています。
海外に渡航・滞在される方々が自分自身で安全を確保していただくための参考情報を公開しております。
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というわけでしっかりとパスポートを鞄にしまい、Oさんの車に乗り込むと・・・
「忘れ物はないかい?」と、確認されたので、
「大丈夫!パスポートも持ってきたっ!!」と元気に返事。
すると、OさんとJ君は大爆笑。
「スウェーデンに行くのにパスポートとか要らないっしょ〜。スウェーデンなんて海外って言えないよ🤣」
いやいや、僕日本人だから〜。持ってないとダメなのよ。
それにスウェーデンは海外じゃないなんて、バカにしちゃダメだよ〜。オーレスン橋で海峡を渡らないとスウェーデンに行けないから、文字通り 海の外 だし・・・😅
そんな英語のおやじギャクを挟みつつ、おじさん3人、仲良くスウェーデンに向かってレッツゴー!
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さて、デンマークとスウェーデンをつなぐオーレスン橋の入口はコペンハーゲンから車で20分ぐらいのところにあります。こちらが、車内から撮影したオーレスン橋です。
全長約7.8kmの橋を渡り、料金所を抜けたらそこはもうスウェーデン。
もちろんシェンゲン協定があるから、一度も止まることなく、スウェーデンに入国だぜ〜。
と思ったら、ハンドルを握っていたOがいきなり急ブレーキ?!
キキィっ!と車が止まった先には・・・
なんと軍服を着たスウェーデンの国境警備隊員🫢
車に近づいてきて、スウェーデン語で「はい、ID見せてください」的なことを言っている💦
僕はすぐにパスポートを出して、デンマークのResidence Permitと一緒に見せると、チラッとだけ見て「OK」と一言。よかった〜。ちゃんとパスポート持ってきて良かった〜。
運転手のOさんは免許証を見せて、こちらもOK。
そして助手席に座っていたJ君、財布から取り出したのはデンマークの健康保険証、通称Yellow Card。
ところが「顔写真が付いてないからこれじゃダメ。顔写真付きのID出して」的なことを言われてるゾ・・・。
すると、J君、困惑しつつ、次に取り出したのが・・・
Rejsekort・・・って、それはバスとか電車に乗るためのSUICAじゃん。
顔写真ついてるけど、身分証明書にはならんだろ!
案の定、「・・・、いや、それダメ。免許証とかパスポートとかないの?!」と、国境警備隊のお兄さん、ちょっと呆れた顔してるよ。
ところがJ君、パスポートも免許証も持ってないのです😫
そのままデンマーク語とスウェーデン語でのやり取りが続くのですが、僕の理解力を超えてきてしまったので状況が把握できない。でも、雰囲気的にまずくないかい?
まさかの入国拒否?!
拘束されたらどうしよう・・・
ところが、しばらくすると「OK、行って良し。次回はちゃんとしたIDを持ってくるように」的なことを言われて、無事にスウェーデンに入国することができました。
僕がホッと胸を撫で下ろすと、Oさんがプッと吹き出し大爆笑。
「も〜、ヒロシを見習ってちゃんとパスポート持ってこないと〜。スウェーデンで入国拒否とかめっちゃ笑い話になっちゃうじゃん〜🤣」
J君も「まさか国境検査があると思わなかったから・・・」と苦笑い😅
ほらー、やっぱりパスポートは必要でしょ?
どうやら、「会社の出張で2泊だけの入国」と状況説明をしたらOKになったそう。2人とも流暢なデンマーク語を話すし、僕はちゃんとパスポートを持っているので、怪しくないと判断され、注意で済んだみたい(ホッ)
さて、少しドキドキしちゃいましたが、スウェーデンでの仕事は無事完了。
帰宅道中では、国境での検問はなく、何事もなくデンマークへ帰国することができました。
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さて、EU加盟国の国籍を持っている場合、EUのシェンゲン協定国では「身分証明書なしで自由に移動できる権利」を持っています。
なので、今回のJのようにIDを持っていないくても実は全然OK。
ただし、EU法では「国境検問を任意で行う権利」と「入国拒否をする権利」も加盟国に認めています。
なのでEU的には「EU国民は、EUのシェンゲン協定国内での旅行でのIDを携帯する義務はないが、いつでも提示できるように持っておくことを強く推奨する」ということになっているようです。
Travel documents for EU nationals
ちなみに、EUにおいて身分証明書として公式に認められるのは、パスポートとEU共通デザインのIDカードだけ。なんとEU共通の免許証は公式IDとしては認められないみたい。
ただ、デンマークではEU共通のIDカードはあまり普及しておらず、保有しているのはデンマークに住んでいる外国人だけ。 Residence Permit がEU共通の身分証明書なのです。
なので、デンマーク人がシェンゲン協定国で旅行するならば、パスポートを携帯するのが推奨されるようですね。
まぁ、日本人は常にパスポートとResidence Permitを携帯所持しないといけないけどね 😅
ピンバック: 欧州在住の僕たちが使っているEU旅行保険 - Living in Denmark