デンマーク人にとっての「たこ焼き🐙」
日本に訪れたことがあるデンマーク人と話をすると、なぜか「たこ焼き」の話をする人が多いことに気がつきました。
どうやら、デンマーク人にとってたこ焼きは、カルチャーショック的にちょっとびっくり!? な食べ物の模様。
興味深かったので、びっくり要因を深掘りしてみました!
びっくりポイント① えっ、甘くないの!?
まず最初のびっくりポイントは、たこ焼きのように丸くてコロンとした見た目に対する印象!
実は、デンマーク人にとって丸くてコロンとした食べ物は、甘いお菓子を連想させます。なぜなら、デンマークにはクリスマス定番の「æbleskiver(エイブルスキーバー)」というお菓子があるからです!
ね、ちょっと大きなたこ焼きのように見えませんか?
実はこれ、砂糖やジャムをかけて食べるパンケーキのお菓子です。
クリスマスになると、たこ焼きのように「Aebleskiver」を作る屋台がクリスマスマーケットに立ち並び、大人・子供に大人気なのです。
こちら👇は、オーフスのチボリ公園のクリスマスマーケットで出ていた屋台です。作り方もたこ焼きと似ていて、お箸でクルクル回しながら作っていました。
なので、丸くとコロコロしながら作る食べ物が、自分達の知っている甘いお菓子でない事にびっくり!?という感じみたいですね。(僕は逆にたこ焼きみたいなのに甘いの!?とびっくりでしたが・・・)
びっくりポイント② そんな見た目のタコ、食べるの!?
デンマーク人はタコを食べません。そもそも、気持ち悪いというイメージがあり、ゲテモノ扱いです。
実は世界を見渡すと、タコを食べる国の方が圧倒的に珍しいです。タコを食べるのは、日本・韓国・スペイン・ポルトガル・イタリア・モロッコなど一部の国に限られ、ほかの国ではタコはほとんど食べません。
マイナーな食品だからでしょうか?
タコの漁獲量に関しては正確な統計が見つからず、国連食糧農業機関(FAO UN)が発行しているタコ・レポートでも、タコの世界漁獲量は「推定」12〜16万トンと表記されていました。また、こちらの記事では日本の漁獲量・輸入量が合計約8万トンということなので、世界のタコ漁獲量の約半分から6割を日本が食している計算になります!(これは僕がびっくりしました)
世界的にタコが食卓に出てこないのは歴史的に宗教上の理由があるようです。ユダヤ教では、海・川・湖に住む生き物の内、ヒレと鱗のあるものだけは食べても良いものと指定されているため、タコ・イカ・貝類は食べません。そしてユダヤ教の姉妹宗教であるイスラム教も同様に食べません。
同じく姉妹宗教のキリスト教は、食べ物に関する制約がおおらかになっているので、イカや貝を結構食べます。ところが、タコは見た目の印象で、規制緩和の波に乗り遅れるだけでなく、Devil Fishという渾名で忌み嫌われる存在になってしまったようです。可哀想に・・・。
そんな歴史的背景のせいか、デンマーク人にとってタコは、ゲテモノ部類。
日本に来てたこ焼きを普通に食べるのを見て、「え〜、タコ食べるの?」というびっくり感が拭えないようです。
びっくりポイント③ 熱っ〜!! でも、おいしい!
ただ、実際に食べてみると
「あっ、あっ、熱っ〜!!!」
と、お約束の口の中が熱くて、ホフッホフッするタイムがあり、
その後に、「あっ!でも、おいしいかも・・・」
となるようです。
意外に美味しいという「味に対するびっくり」が、お菓子のように見える印象とタコに対する先入観に対するギャップになって、記憶に残りやすいのかもしれませんね〜。(不良だと思ったら意外に優しい人でキュンとするみたいな感覚?かもっ 笑)
妻とは、「家庭用のAebleskiver焼き器をゲットしてたこ焼き作りに挑戦したいね」と話をしているのですが、デンマークでは肝心なタコが手に入らない・・・。どこかで手に入らないかなぁ〜。
(追記)後日、Salling百貨店でたまに購入できることが分かりました!
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