オーフス大学の破天荒なボートレース学園祭「カプセイルセン」🚣
先日の金曜日、僕はいつもより早い時間の6時に起床!
寝ぼけまなこのまま、ぱぱっと着替えて向かった先は・・・
オーフス大学のキャンパス公園「Uniparken」
普段だったら、早起きの人や通勤する人しかいないような早い時間帯なはずなのですが・・・
す、すごい。キャンパス公園が人で埋まってる?!
しかもみんな尋常でないアルコールの量を携えていて、朝6時にもかかわらず完全に出来上がってるので、Twitterにアップしちゃいました (笑)
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実はこれ、「Kapsejladsen」というオーフス大学の春の名物学園祭イベント。
(発音は、カプセイルセン・・・だと思います)
学生が主催するイベントとしては北欧最大級だそうで、なんと3〜4万人もの観戦客を動員するほどのビッグイベント。(オーフス市の人口が約25万人なので、ものすごい集客力です)
でも、学園祭と言っても日本の大学の学園祭と異なり、展示や模擬店などが賑わうわけではありません。
そういった出店はほとんどなく、キャンパス公園にある小さいな「池」の周囲に、各々がキャンピングチェアを置いてパリピになっています。(見た目は花見のような感じ?)
というのも・・・、こんなに朝早くから集まっている人たちが待っているのは・・・
めっちゃ変なボートレース🚣
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Kapsejladsenというのは、一言で説明すると学部対抗のボートレース。
オーフス大学のキャンパス内にある池を、五人の選手がリレー形式で往復するというチーム対抗のボートレースなのだけど・・・
- 岸から走ってボートに乗る!
- 対岸まで漕ぐ(15メートルぐらい?)
- 対岸に着いたら岸に上がり・・・
- まさかのビール一気飲み🍻
- そしてそこからの〜、ぐるぐるバット10回転🌀
- 再度ボートに乗り、スタートした岸に戻り、次の選手にバトンタッチ!
という、学生らしい破天荒なボートレースなのです。
👇は練習風景を撮影したもの。
対岸でビールを一気飲みした後に、空になったビール瓶でぐるぐるバット10回転。その後、ちょっとふらつきながらも、走ってボートに乗り込んでいる様子が見られます。
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このレースは1991年からの伝統だそうで、最初に始めたのはオーフス大学の医学生と歯科学生達。
そこから広がり、現在はお隣VIA大学のチームも含めて12チームが参加する大会(?)になっています。
さらに著名なDJが司会をして、ライブ音楽コンサートも行われるので・・・
今や👇のような感じのビッグイベントになってしまったようです。
ちなみに、伝統的にこのイベントを主催するのは医学部の学生会。
優勝チームには Det gyldne bækken というトロフィーが渡され、次回のレースまで預かるという栄誉を得られます。
ちなみに、この Det gyldne bækken を日本語に訳すると・・・、
金の尿瓶
医学生のジョークなのでしょう。よくわかりませんが、オーフスの救急センターから寄付されたものだそうです😅
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そして恒例行事となっているのが、前夜からの場所取り。
ボートレースが行われるのは、金曜日の午後1時から夕方5時の間。
なのに、みんな深夜からオーフス大学のキャンパスに集まり、場所取りをしながらお酒を飲み続けるので、少なくとも10時間以上、下手すると24時間以上ワイワイするというのが伝統的な楽しみ方だそう。
僕の同僚マレーネちゃん曰く「私は友達とソファーを持っていって一晩明かしたよ。懐かしいなぁ〜♩」と言っていたので、学生さん達が良い場所をゲットしようと前夜から場所取りをするのは青春の一部のようです (笑)
実際、前夜10時半に偵察に行ったら、Political Science学部のチームとEngineering学部のチームがすでに陣取ってました。
でも、春とはいえ、ここ北欧はまだまだ寒い🥶
北風が吹く気温0度の徹夜は辛そうです。
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3万人も集まるので、オーフス大学周辺のスーパーも商機を逃しません。
通常なら夜10時に閉めて、朝7時ぐらいまでオープンしないのですが、この日だけは深夜から営業開始するところが多数。
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さて、さすがに僕は仕事があるので、朝6時からUniparkenで飲み続けることはできません。
様子を見てから、会社に出社。
そして仕事が終わった後、奥さんが「まだ間に合うよ!」と教えてくれたので、レースを見るために再びオーフス大学へレッツゴー!
これから第3レースということで、出場するチームが入れ替わりで出し物。
楽しそうに音楽に合わせて踊ったりしてるけど・・・
高校生の創作ダンスみたい(苦笑)
それにみんな飲んで、おしゃべりしていて、あまり見てないし🤭
そしておもむろにレースがスタート!!
少し長いですが、👇な感じでした
あまりにも人混みがすごかったので、最終レースまでは残りませんでしたが、今年の優勝チームは本家の医学部(Medecine)だったそう。
Kapsejladsen、4月の最終金曜日もしくは5月の第1金曜日に開催するのが恒例です。
よほど場所にこだわりがなければ、午後からの見学でも十分雰囲気を味わえるので、もし機会があればビールを片手にぜひどうぞ!