デンマークと日本のリサイクル事情
デンマークで缶や瓶の飲み物を買うと、飲み物の値段に加えて1〜3クローネを追加で払うのが普通です。
これは消費者にリサイクルを促す仕組み「Pant」で、飲み終わった後に缶や瓶をリサイクル回収機に投入すると支払ったデポジットが返ってくるようになっています。
この仕組みについてはこちらの記事👇でも紹介したことがあります。
さて、デンマークにおけるこのデポジットと回収返金の仕組み、先日導入20周年を迎えたようで、👇の「ご協力、ありがとう!!」動画を見るようになりました。
やはり「お金が戻ってくる」という仕組みはインセンティブとして優れているようで、デンマークにおけるリサイクル率は93%。かなり高いレベルに達しています。
一方で、以前noteで紹介したように、ビール缶を拾うことで収入を得ている人もいるため、社会格差を感じる負の部分も・・・。
先日、紹介したオーフス大学の Sankt Hans Aften パーティでも、びっくりするぐらいの料の缶・瓶を回収していました。(オーフス大学の飲み会は、めちゃくちゃ稼ぎ時なのですね・・・)
ちなみにこのデポジットと回収返金の仕組みは、Deposit Return Systems (DRS) と呼ばれ、欧州では北欧3国、バルト3国、ドイツ、オランダなど12カ国が採用している仕組みです。
EUのソフトドリンク協会(UNESDA)によると、DRSを採用したリサイクル率は大幅に改善するとのことで、他の欧州国も導入を決めたり、検討を進めているそうです。(お隣ドイツ🇩🇪では、アルミ缶回収率がなんと99%!)
その一方で、すごいのは日本!
日本アルミ缶リサイクル協会によると、
日本のリサイクル率はデンマークより高い97%。
欧州においてデポジットの仕組みがない国で、リサイクル率が最も高いのはベルギーの85%。
デポジットの仕組みがなくても、きちんと家庭系と事業系のアルミ缶をリサイクルできているのは凄いですね。
20周年を迎えたデンマークのPant、次の目標はリサイクル率100%。
「Projekt 100% Retur」というキャンペーンを立ち上げて、残りの7%を回収するため活動や民間企業連携に力を入れるというメッセージと意志を強く感じます。
Projekt 100% Retur - Formular - danskretursystem.dk
Gå en ekstra mil for at klimaet og meld dine gode ideer ind til Projekt 100 % Retur, så vi kan få de sidsteflasker og dåser retur.
Projekt 100% Retur – Formular – danskretursystem.dk
上のウェブサイトでは、そのためのアイデアも募っています。
ちなみに日本のアルミ缶リサイクル協会はリサイクルに加えて、アルミ缶の重量を減らすことで資源を使わないようにする「Reduce 活動」を頑張ってます。
RecycleよりもReuse、ReuseよりもReduceですからね〜。
アルミ缶リサイクル協会のリデュース率です
ピンバック: オーフス発の世界初! 持ち帰りコーヒーカップをリサイクルする仕組み - Living in Denmark