ちょっと複雑なデンマークの「有給休暇制度」
僕の会社のCOO、年末が近づいてきて何やら忙しそう。
どうしたのかな?と思ったら、社員の有給休暇取得状況がちょっと混乱しててバタバタしているご様子。
以前👇のnoteにて、デンマークでは毎月働くごとに2.08日分の有給休暇が付与されると紹介しました(日本は年初4月に1年分が一括付与されことが多いです)
今日は、少し詳しくデンマークの有給休暇制度について解説してみます。
有給休暇の積み立て期間は9月から翌年の8月末まで
デンマークの有給休暇は、毎月”稼いだ”休暇を積み立てていく感じです。
積み立て期間は9月から翌年の8月までとなっていて、この積み立て期間をHoliday Calendar と呼んでいます。
例えばですが、2020年度のHoliday Calendarは👇のように計算されます。
- 2020年9月1日時点では2020年度の有給休暇は0日
- 9月末まで働くと、2.08日(9月に有休を取得しない場合)
- 10月末まで働くと、4.16日(9~10月に有休を取得しない場合)
- そして、翌年の2021年8月末時点では、2020年度の有給休暇は25日分積み立てられている計算(一年間にまったく有休を取得しない場合)
日本より短い有給休暇の利用期間
さて、積み立てられた有給休暇はすぐに使えますが、利用期限もあります。
言葉で書くと「有給休暇の利用期限は積み立て期間が終わった後の12月末まで」。ただ少しややこしいので、👇の絵を作ってみました。
ちょっと意外なのは、日本よりもデンマークの方が有給休暇を利用できる期間が短いこと。
日本の場合、未使用の有給休暇は1年間繰り越せるので実質的な利用期間は2年間。
デンマークの場合、9月に稼いだ休暇は翌年の12月末が利用期限(16ヶ月)ですが、積み立て期間終了間際の8月分は12月末までの4ヶ月しかありません。
おそらく、積み立て期間後半に稼いだ休暇は、クリスマスに使い切ることが前提になっているのだと思いますが、使える期間がけっこう短い💦
※ 実は、この利用期間ルールは昨年2020年からスタートした新制度。2019年までの旧制度では、積み立て期間中に積み立てた休暇は使えず、休暇を取得できるのは翌年(!)というルールでした。旧制度だと入社1年目には有給休暇が使えず、新入社員や僕のように外国から来た人にはちょっと辛い。そこで、2020年から現在のように積み立てた休暇をすぐに使えるように制度変更したそうです。
消化しきれなかった有給休暇は?
法律上、有給休暇は期限内に使うことが原則です。
ですが使いきれなかった場合、余った有給休暇をどう処理するかを会社と社員で合意することができます。
僕の会社のCOOがちょっとバタバタしているのは、有給休暇を消化しきっていない社員を捕まえて、余っている有給休暇をどう処理するか決めないといけないため。
でも実は・・・、「Hiroshiに11日も休みが残ってるっ ?!」
そうなんです。実は、度重なるフライトキャンセルと渡航ルール変更で10月中旬に予定していた日本一時帰国を中止しちゃったのです。結果、僕が社員の中で最も多く休暇が残っていることが大判明。(ごめんなさい >_<)
そんなわけで、余っている休暇をどうするか決めるための打ち合わせに呼び出されてしまいました😅
年内中に休む、来年に繰り越す、有給を買い取ってもらう(?!)などのオプションがあるらしいのですが、具体的な処理方法が決まったらまたnoteで紹介しようと思いまーす。
ピンバック: デンマークの働き方: 余った有給休暇の処理方法 - Living in Denmark
ピンバック: 失業中でも有休休暇? 「しっかり休む」 デンマークの休暇事情 - Living in Denmark