デンマーク版NHK、デンマークの国営放送

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NHKがインターネットへの同時配信を4月から開始するというニュースが先日出ていました。

日本出国前にNHK受信契約は解約したので、僕は視聴できないのだと思いますが、受信料を払えば海外でもNHKをリアルタイムで見れるようになるかもしれませんね。(他のストリーミングサービスのように海外IPアドレスからだと見られないかもしれないけど・・・)

そこで今日はデジタル・デンマーク第5弾としてデンマークの国営放送について紹介しまーす。

デンマークの国営放送はDR (Danmarks Radio) です

NHKに該当するデンマークのチャネルはDRと呼ばれています。

先ほどのニュースの通り、NHKの同時配信はこれからスタートですが、DRはすでに2007年から同時配信を始めていました

しかも2014年にはスマホやタブレットで視聴できるように刷新されたので、日本よりもデジタル化がものすごく早いです。

同時配信なのでTVがなくても視聴できます

我が家にはTVがないので、iPadやスマホでDRが視聴できるのは便利です。

AppStore か Google Playで 「DR TV アプリ」をダウンロードして、アプリを起動すれば、↓のように配信されている番組表一覧が出てきます。

画像1

メニューがデンマーク語ですが、AbemaTVのような感覚で使えるのでとても使いやすいアプリです。NHKがもし視聴アプリを提供するなら参考にして欲しいかも。

番組は基本的にデンマーク語放送ですが、英語放送や、英語字幕に切り替えられる番組も多いので、僕はデンマーク語の練習に子供向けの番組を見たりしています。

DR TVアプリは日本でもダウンロード可能なので、興味があれば視聴してみてくださ〜い(ただし、北欧以外では視聴が制限されるようなので、全部は視聴できません)

受信料はしっかり徴収されます

もちろんデンマークでも日本のように放送受信料を支払う必要があります。

日本では「テレビを保有している事」が受信料支払い義務の条件ですが、DRはオンラインでも放送しているので「インターネットが使える」と受信料の支払い義務が生じます

2020年の受信料は年間1,353クローネ(約23,000円)。日本のNHK受信料の13,990 円なので日本より高いですね。

ちなみに、日本だと居留守を使ってNHK受信料支払いを拒む方もいるようですが、デンマークでは住民全員がCPR (マイナンバー)で完全管理されているので、受信料から逃れるのはかなり至難の技です。

※追記 2022年に税金から賄われることになり、受信料の支払いは免除となりました。

今後の公共放送のあり方とは?

1988年まで、デンマークのテレビチャネルは1つしかなかったそうです!

年上のデンマーク人の友達が「昔は、テレビのチャネルは国営放送のDR一択だったからねぇ〜」と懐かしそうに言ってました。

実はいまだにデンマーク国内の民放はありません。1988年に新たにTV2という放送局が作られましたがこちらも実は国営です(ただし、受信料に頼らず、民放のように広告料で成り立っています)。MTGというチャンネルもあるそうですが、こちらはスウェーデン系の放送局だそうです。

さらに、DRにとって激震なのは、放送受信料が2022年に撤廃されることです。

日本でもNHK受信料が高い!という不満の声が挙がっていますが、それはデンマークでも同じだったらしく、受信料を撤廃して税金で賄うことを2018年に決めたそうです。なので、もともと年間4万円だった受信料は2022年までに段階的に減り、代わりに税金が投入されていく予定です。

各世帯の直接的な負担が減る一方で、受信料は政府からの独立・政治からの距離を保つための仕組みなので、税金化によって報道の独立性が保てなくなるのではないか?という懸念もあるようです。

NHKの受信料に関しては色々と議論があるようですが、個人的には報道の独立性を保つためにも受信料という仕組みは残すべきだと考えています (DRの受信料が4万円なので、NHKの受信料は結構安い)

インターネットでの同時配信を決めたNHK、受信料撤廃を決めたDR、今後の公共放送のあり方がどうなるか、引き続きウォッチですね!

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デンマーク版NHK、デンマークの国営放送」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: デンマークの国営放送とNHKの受信料の比較 - Living in Denmark

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