12月13日は北欧限定のマイナー祭日「聖ルチア祭」
聖ルチア祭(デンマーク語で Sankt Lucia)はキリスト教の祭日のひとつなのですが、ちょっとマイナーな祭日です。
というのも、ほぼ北欧限定で祝われる祭日なのです。
聖ルチア祭の由来
もともとユリウス暦の12月13日は冬至にあたり、日が最も短い日だったそうです。そして暗い日が続く北欧では、もっとも夜が長いこの12月13日に大きな焚き火で光の祭典を祝うのが古来の風習でした。
それが、キリスト教が伝来した際、ラテン語の「 光 」を由来とする聖ルチアと合体して、聖ルチア祭が生まれそうです。
聖ルチアは4世紀のローマ帝国に実在したと言われる聖人(英語名はルーシーです)。シラクサのルチアとも呼ばれ、キリスト教徒に改心後に結婚を拒んだために処刑されたそうです。処刑の際に両目をえぐられるという拷問を受けますが、目がなくても神の奇跡によって「視る」ことができたという逸話が有名らしい。
と言っても、聖ルチア祭を祝っていたのはスウェーデンが本家で元祖。
実はデンマークで聖ルチア際を祝うようになったのは1944年のナチスドイツに占領されていた頃なので、本格的に始まったのは近代です。
占領下の暗い中、キャンドルの灯火が暖かい上に、合唱することで団結感が作れたのかもしれません。
聖ルチア祭は重要な学校行事
学校ではもう少し真面目なイベントになっているようです。
👇のYouTubeではアフタースコーレ(高校の一種です)で行われた聖ルチア祭の様子。
先頭の子はキャンドルを立てた冠を被り「聖ルチア」としてパレードを先導する栄誉があるそうなのですが、本物のキャンドルを乗せてる・・・。火傷しないのかなぁ。
もちろん保育園や幼稚園でも重要なイベントみたいですよ。たどたどしい歌声が可愛らしい(さすがに幼稚園ではLEDのキャンドルです)
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聖ルチア祭は、今はクリスマスシーズンを飾る重要な祭日です。暗い冬を暖かく照らすキャンドルの灯火はいかにも北欧らしいヒュッゲなイベントですよね。