税金払ってないのにお金が返ってくることもある?! デンマークの年末調整
先日、ぴこーん♪と、奥さんのスマホの通知音が鳴りました!
通知内容を見ると、奥さんのeboxが何かのお知らせを受けとったみたい。
デジタル行政が進んでいるデンマークでは、マイナンバー(CPR番号)に紐づく形でeboxという電子メールが一人ひとりに与えられます。
主に市役所からの案内が届くのですが、このeboxはとても便利で、銀行から明細、給与明細、年金や保険に関する通知、奨学金や給付金の支払い連絡、町内会のお知らせなど、公的・準公的な電子書類がセキュアな方法で届きます。
さて、奥さんのeboxを確認してみると、デンマークの国税局からのお知らせ。
Google 翻訳で訳してみると「2020年の年末調整が終わったから国税局のサイトで確認するように」という内容でした。
およよ??
奥さんはフルタイムの大学院生。勉強に専念しているので収入はありません。
もちろん収入がなければ税金も払わないので、そもそも年末調整とは無縁なはずなのに・・・🤔
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怪訝に思いながらも、デンマークの国税局サイトをパソコンで開き、奥さんのNemIDでログイン。
デンマークでは、マイナンバーに紐づいたNemIDというログインIDが付与され、NemIDであらゆる公的ウェブサイトに共通ログインできるようなっています。(ユーザー登録なしで、色々なサービスにログインできるのでとても便利です)
すると、Årsopgørelse (Annual tax return) という項目がある!!
なんだか、ちょっと嫌な予感・・・
実は、僕の年末調整では税金が足らない!と追加支払となりました💦
※ デンマークの年末調整・確定申告は、日本と仕組みが違い興味深いので、今度noteに書く予定です
奥さんも、追加徴収されちゃうのかなぁ。そういえば、フランスへの交換留学で奨学的な助成金をもらったけど、それに対して税金がかかるのか?
本当にデンマークは税金大国だなぁ・・・ブツブツ言いながら、詳細ページを開くと・・・
なんとっ!!
805クローネ(約14,000円)も還付されるらしい!
えっ?でもなんで?税金払っていないのに?
何も払っていないのに、お金が返ってくるっておかしくない?
もしかして、フランス交換留学の助成金が源泉徴収されていて、そのお金が戻ってきたのかしら?
ところが、「助成金は非課税」とのことで源泉徴収されていない😓
不思議だ・・・
お金がもらえるのは嬉しいけど、とても気持ち悪いゾ。
受け取って、「後から間違いでした!」とか言われるのはイヤだし、それで罰金にされたら辛い💦(デンマークはすぐに罰金されるので要注意なのです。)
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そこで、詳しく調査〜🔍
年末調整の詳細を見ると Grøn Check という名目で805クローネも返金されているよう。
直訳すると「緑の小切手」ですが、名前からだと意味が分からないので、もう少し調べてみると👇のことが分かりました。
① デンマークは2010年に税制改革で、実質的な増税をしたらしい
② ただし、増税の影響が大きい低所得者の税金負担を和らげるためGrøn Checkという仕組みも併せて新設
③ Grøn Checkでは、年収に応じて最大805クローネ(2020年度基準)の税金が還付される
ふーむ・・・。
日本で言うと低所得者向けの基礎控除的なものに近いのだと思いますが、大きく違うのは税金を払っていなくてももらえるということ。
日本の税金システムでの「還付」は、多く払いすぎた税金を返してくれるというもの。
一方、デンマークのGrøn Checkは、「補助金」という扱いなので、税金を払っていない場合でもお金を貰えちゃうのです。
ちなみにこのGrøn Checkの対象になるためには、年初1月1日からデンマークに居住している必要があります。年度の途中からデンマークに引っ越してきた場合は、翌年までもらえません。
また、低所得の基準を超える収入がある場合も支給対象外(僕はもらえるどころか、もっと税金取られた・・・😭)
そういうわけで、無収入の奥さんは低所得者と認定され、目出たくGrøn Checkを満額でもらえることになったよう。
なるほど〜!!色々謎が解けてスッキリしたぁ!
さて奥さん、この臨時ボーナスを「卒論提出打ち上げに使う!」とのことっ。
それはGood Idea👍
卒論、がんばれ〜!!
ピンバック: 5月にもらえちゃう休暇用の特別補助金 - Living in Denmark