祝日が減ったら給料が増えた?! デンマークの祝日事情
日本はゴールデンウィークの時期ですね。
今年のゴールデンウィークは日並びがあまり良くない感じですが、休みをとって大型連休にしている方もいるのかな?
実はデンマークも「今週末は連休!!」
・・・と言いたかったところですが・・・
残念ながらそれは昨年まで😭
本当は「大祈祷日(Store Bededag)」という祝日があったのですが、今年から廃止されてしまったのです。
大祈祷日というのはデンマーク独自の祭日で、みんなが教会に行く日とされていました。
現在は温めた丸パンを食べたり、10代の少年・少女が自らの意思でキリスト教徒を選ぶConfirmation という儀式の人気日になっています。
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で、そんなデンマーク特有の祝日ですが、昨年の法改正でなくなってしまいました。
その理由は「稼働日を増やして税収を増やすため」ということ。
欧州は昨今の情勢不安への対応で国防費が増加しており、デンマーク政府としては休日を減らすことで税収を増やし、それを国防費にあてがう狙いがあるそうです。
でも、稼働日が増えたからといって、税収がそんなに増えるのだろうか🤔
ありがちな話として、なくなってしまった祝日を補うため、一般企業がそれぞれ独自の休日を設けたりして、稼働日は結局変わらなかったりしない?
そう思っていたのですが、違いました!
なんとっ!
月収が0.45%上乗せされることになりました!
(フルタイムの正社員の場合)
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デンマークでの稼働日(年間365日から週末、祝日、法律で定められている有給25日を差し引いた日)は、224日前後。
稼働日が1日増えるということは、稼働日が0.45% (= 1 ÷ 224 x 100 )増えるということなので「給料を0.45%増やす」という考え方のよう。
というわけで、原則、正社員の給料を2024年から一律0.45%増やすという対応がなされています。
なるほど!!!
それなら、勤労者の給料は増えるから税収も増える!
デンマークの所得税率はざっくり4割弱ぐらい。
デンマークの税収のうち、所得税(Personal Income)が占める割合は半分ぐらい。
だから、単純計算で税収が0.09%増える感じ?
おそらく財源としてはさほど十分ではないだろうけど、少しでも税収を増やしたいということなんだろうな。
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ちなみに0.45%給料を増やすというルールを決める過程では、デンマークの組合が政府や企業との交渉役を担っているそうです。
ここでもデンマークの組合の強さが見えますね。
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そんなわけで、金曜日は「本当なら祝日だったのにね〜」と言いながら会社に出社しました。
でも、5月にはイースターと連動している休日がまだ2日間残っています。