アラフォーの僕が「デンマーク代表選手」になって欧州大会に出場する話🏐

今日の記事は、デンマークの自宅ではなくスペインからの投稿です！

場所はスペイン南部のJaén（ハエン）という所。

ハエンの気温は15〜20℃と秋の気温。でも、木枯らしと冷たい雨で冬に突入したデンマークと異なり、太陽の陽気がとても気持ちが良いです〜（さすが南欧！）

さて、スペインの観光といえば、やはりマドリッドやバルセロナが有名な場所。

南部まで足を伸ばしたとしても、観光地として選ぶのはグラナダやマラガあたりなので、観光先としてハエンに訪れる人はそうそういないような気がします。

そんなマイナーな地にわざわざ訪れている理由は・・・、

スポーツ国際大会で競技するためっ！

それも、なんと、なんと！

🇩🇰デンマーク代表選手としての参加〜！

Kin-ball(キンボール)とは

僕のブログでも度々紹介していますが、デンマークに来てからKin-Ball（キンボール）というカナダ生まれのスポーツをしています。

とてもユニークな球技で、もっとも目を引くのは、直径1.2メートル近くある大きなボール。（ちょうど両腕でギリギリ抱えにくいぐらいの大きさです）

基本的には、攻撃チームがこの大きなボールを腕でサーブし、守備チームが地面に落とさないようにキャッチするというシンプルなルール。

ですが正方形のフィールドでは、3つのチームが同時に競うという、これまた他の競技では見られないユニークな点です。（※ 1チームは4人なので、4人ｘ3チーム＝12人がフィールド上でプレーしています）

Kin-Ball European Cup 2023

そして、今回スペインのハエンで開催されたのは、このKin-Ball の European Cup 2023、いわゆる欧州大会！！

主催国の🇪🇸スペインはもちろんのこと、強豪国の🇫🇷フランスや🇧🇪ベルギーに加えて、🇨🇿チェコ、🇨🇭スイス、🇩🇪ドイツ、そして我らが🇩🇰デンマークの7カ国が、欧州チャンピオンの座をかけて競い合う公式国際大会です。

デンマーク以外の参加国はKin-Ballのクラブが各地にあるるので、国内トーナメントを通じて活躍している選手や優秀な若手を選抜してきていました。

一方、デンマークにはオーフス市にしかKin-Ballのクラブがありません😅

しかも、渡航費やユニフォーム代などは自己負担な上に、1週間の休暇を取らないといけないので、今回男子チームとして送り込めたのは競技参加ができるギリギリラインの4人だけ。

いわゆる全員スタメンで補欠無しという状態なのですが・・・、

やる気は十分っ！！

ちなみにユニフォームは、左腕にデンマーク国旗🇩🇰を掲げ、右腕に僕の勤め先でもあるEuropen Sperm Bankのロゴを掲げるというデザイン。（マーケティングディレクターに相談して、ユニフォームスポンサーになってもらったのです〜）

試合の様子

というわけで火曜日から土曜日までの4日間、ハエンのOlivo Areanにてキンボールを計4試合戦いました！！

トーナメントの結果と得たもの

で、結果ですが・・・

残念ながら7カ国中、最下位の7位という結果になりました😅

国内にクラブが一つしかないので練習試合もできず、専任コーチがいるわけでもない超弱小チームなので、もともと予想していた結果なのですが・・・

グループ予選の初戦では、ベルギーとドイツに対して1セット取るというまさかの快挙！

しかもベルギーは優勝候補国。そこに対して、1セットを奪えて、予選ステージを6位で通過できたのには本当に興奮しました！

でもKin-Ballの国際大会では、予選ステージの下位3チームが試合をして、最終順位を競うというルール。

なので、スイス(予選5位)とドイツ(予選7位)とRanking Gameに臨んだのですが、ここではスイスが4セット、ドイツが1セット、デンマークが0セットと最下位になってしまい、それで最終ランキングは最下位という結果になってしまいました😭

＊＊＊

予想していた通り、7カ国中、最下位という結果ですが、個人的にはとても楽しい4日間でした。

補欠がいないチームで、選手の怪我をとても心配していましたが、誰1人として怪我をすることなく無事に全試合で力を尽くせたのが本当に何よりです。

そして、得るものが非常に多い大会でした。

自分の備忘録として書き記しておこうと思います。

得た物①　ちょっとしたコツ

まず、カナダから来た選手達が僕たちの練習に付き合ってくれて、ちょっとしたコツやテクニックを教えてくれたこと。

しかも、僕たちのプレーを見て、何が悪いか、どこを改善すべきか、明確で具体的なアドバイスをしてくれました。

これが、本当に目から鱗的なアドバイスで、僕たちのプレーは劇的に良くなったのです。

特に最後のスイス・ドイツ戦では観客席を湧かせるプレーが何度も！

弱っちいけど、必死にボールを追いかけていくデンマークチームの姿に好感度はかなりアップしたようで、試合後には観客席にいたスイス・ドイツのサポーターからたくさんハイタッチをいただきました。

それに審判の1人からは「最後の試合は最高のプレーだったよ！最初の試合に比べるとめっちゃ上達してるからびっくりしたよ」と労いの声ももらっちゃいました。

得た物②　強豪国の練習方法

試合前には各国のチームがウォームアップをするのですが、デンマークではやったことがないような練習がたくさん！

僕たちの練習ですぐにでも取り入れたいものばかりだったので、ものすごい量のビデオを撮ってしまいました。

帰国が楽しみです！

得た物③　ブンデスリーガへのご招待

ドイツサッカーといえば「ブンデスリーガ」ですが、どうやらKin-Ballでもブンデスリーガがあり、ドイツ各地のクラブがトーナメントで競い合っているそう。

そのブンデスリーガを主催しているドイツキンボール連盟の皆さんから「よければオーフスのチームもブンデスリーガにぜひ参加して欲しい」と招待いただいちゃいました。

デンマークにはオーフスにしかクラブないので、練習試合がまったくできません。ちゃんとした試合をしないと経験が積めないので、隣国ドイツでのトーナメントに参加できるというのはとても良い話です。

と言っても、渡航費の問題や考えないといけないので、いったんオーフスに持ち帰ってからの検討ですね。

得た物④　僕にファン？！ ユニフォーム交換

これが何よりも嬉しかったのですが、なんと、ユニフォームの交換をお願いされちゃいました！

コンタクトしてくれたのはハエン地元チームに所属している女の子。

国代表チームが競うEuropean Cup 2023と並行して、クラブとして競うクラブトーナメントも同時開催していたのですが、彼女はクラブトーナメントの方で競技に参加していました。

ですが、試合中に他の選手とぶつかり、膝靱帯を強く損傷。
まさかの松葉杖になってしまいました😭

慣れない松葉杖で大変そうだったので、僕が「大丈夫？」と声をかけたのがきっかけだったのですが、僕のプレーを見て好感を持ってくれたみたい。

そして、わざわざインスタで僕を探してメッセージを送ってきてくれたのです。

実はユニフォームは一着しか持っていないので、交換しちゃうと僕の分がなくなります。

だから、ちょっと悩みましたが。ハエン地元の子、しかも怪我をしてしまった子が喜んでくれるならっ！と交換に応じることにしました〜。

交換したユニフォームで写真撮影したのがこちらの一枚。

人生何があるか分からない

というわけで、ハエンでの欧州大会、楽しくてあっという間でしたが、デンマーク代表選手としてなんとか頑張れたと思います。

でも、次回の国際大会ではもっと上手くなりたいっ！というゴールを改めて確認できました。僕のチームメンバー達も同様に感じているとのことなので、練習を工夫していきたいと思います。

まぁ、足腰が筋肉痛で悲鳴をあげているし、ボールを追いかけてスライドした際にできた左手の水ぶくれが剥がれて痛いし、満身創痍の状態なので、まずは養生です。

昨年の👇の記事でも書きましたが、それにしても、まさか僕が40歳を過ぎてからデンマーク代表選手として、国旗を背負って国際試合に出場するとは想像にも思っていませんでした。

人生とは本当に何が起きるか分からなくて、面白いなぁとしみじみ感じます。