🕷️家の蜘蛛は殺せない
昔、オーストラリアの大学の学生だった頃の話、男友達4人で大学近くの一軒家を借りて住んでいたことがありました。
今思うと結構ワイルドな生活をしていたのですが、我が家には僕たち以外に居候の「彼」が住み着いていました。
その「彼」に初めて出会ったのは、夜中にふっと目を覚ました時。
寝ぼけながらトイレに行こうと扉を開いた瞬間、死ぬほどびっくり!!
そこにいたのは顔の大きさぐらいある巨大グモ🕷️。
馬鹿でかい上に、けむくじゃらな体つきと牙のような前足はまるで猛毒のタランチュラにしか見えません。
しかも、暗闇の中でキラッと黒光りする目は、哀れな獲物(僕)をまさにロックオン。
絶体絶命のピンチと思いきや、実はこの巨大グモ、見た目と異なりとても大人しい蜘蛛。もちろん人を殺すような毒も持っていません。
通称 ハンツマン (Huntsman Spider) と呼ばれ、家の中で害虫を食べてくれるとても良い蜘蛛なのです。
見た目や大きさが気になる方は、Australian Museum の写真をチェックしてください 👇
Australian Huntsman spiders belong to the Family Sparassidae (formerly Heteropodidae) and are famed as being the hairy so-called 'tarantulas' on house walls that terrify people by scuttling out from behind curtains.
そしてハンツマン以外の家蜘蛛も基本的には益虫だったりします。
だから一緒に住んでいたオーストラリア人の友達から教わった「(毒蜘蛛でなければ)家の蜘蛛は殺してはならない」という信条を守り続けています。
さて、現在デンマークのオーフスで住んでいるアパートは、少し古風な家の屋根裏をリノベしたお部屋。
風通しがよく屋根瓦に近いからか、蜘蛛さんにとっても人気物件のようで、家宅侵入している蜘蛛をちょいちょい発見します。
もちろん発見しても殺しません。
小さなカップでさっと捕まえて、外に逃がしてあげています。
ちなみにオーストラリアでは、セアカゴケグモ(Redback spider)やシドニージョウゴグモ(Sydney funnel-web spider)といった毒蜘蛛がいるので注意が必要ですが、デンマークではそういった毒性の強い蜘蛛はいないので安心です。
デンマーク人の同僚いわく、「蜘蛛が住む家は良いおうち」とも言うそうなので、家の中で蜘蛛を見つけるのは吉兆のサインかも!