大晦日の女王陛下のスピーチ

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Godt nytår!! (Happy New Year!!)

早いもので、もう2020年に突入ですね!

昨日大晦日は「デンマークの年越しは花火がすごい」という記事を書きましたが、花火の他にもう一つ重要イベントがあります。

それは、「マルグレーテ2世女王による新年のスピーチ」です。

このスピーチは、12月31日の夕方6時から約12分の間、ライブ放送で女王陛下自らデンマーク国民に向けて話されます。デンマーク人はこれを見ないと年が越せないと言われるぐらいの重要イベントのようで、なんとなく6時には鳴り響いていた花火が止んだような気がします。

もちろん、僕たちもライブ放送を視聴しました!

しかし、残念ながら完全にデンマーク語だったのでさっぱり分かりませんでした (泣)

でも、スピーチの原文が公開されていたので、Google翻訳で英語にして読んでみました! 

例年、デンマーク大使館が和訳を公開するみたいなので、全部は翻訳しませんが、大きなメッセージとしては下記の3点です。(シンプルにまとめるために僕の意訳が入っているので、気になる方はちゃんと原文を訳すか、大使館の訳を読んでくださいね)

気候温暖化をはじめとする環境問題に対し、特に若い世代を中心に広がっている運動は理解を示しつつ、大人世代も「Shared Commitment」があり、一丸となって解決していく事を促されました。

2018年に伴侶を亡くされた自分の経験を引き合いに、孤独化する高齢者・子供達が社会問題であり、「Facebookではなくface-to-faceこそが重要な行動」という認識を示されました。

第二次世界大戦でデンマークがナチスドイツに占領されたことを振り返り、近年欧州・デンマークで復活しつつあるナチズムの思想に対し、かなり強く批判されました。特にデンマーク国内で、反ユダヤのような他者を排除するような思想があることは「embarrassing (恥ずべき事)」と切り捨てられました。

他にもグリーンランドやフェロー諸島、海外にいる軍人などへのグリーティングや、ロイヤルファミリーの近況があり、最後には格好良く「GUD BEVARE DANMARK (デンマーク万歳!)」と締め括られていました。

個人的には、女王陛下自らが『他者を排除するような思想があることは「embarrassing (恥ずべき事)」』と差別に対する批判を強く出されている事は嬉しかったです。海外に住むというのはどうしてもマイノリティになるので、差別的な扱いを受けることがやっぱり生じると思います。まぁ、仕方がない所もあるのですが、女王陛下が国民に直接訴えている事はとても心強いですし、他者を受け入れる・認めるデンマークの良さを感じます。

マルグレーテ2世女王陛下は、時事問題や社会問題をかなり考慮して、力強くメッセージを出しているので、デンマーク国民でなくても響く内容だと思います。多分、近日中にデンマーク大使館から和訳が公開されると思うのです、ぜひご一読ください!

ちょっと面白かったのは、女王陛下は鼻風邪をひいていたらしく、途中でスピーチを止めて、おもむろにティッシュを取り出し、鼻をかむ所でした。
噂に聞いていた通り、とても気さくな方なのかなぁと、とても親近感が湧きました(笑)

そして最後は、近衛兵によるロイヤルフラッグの儀式と国歌演奏。
さすが、格好いいですね。

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