とある島で30年続く「ウィスキー戦争」

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ウクライナに侵攻したロシアに対し、NATO加盟国は一枚岩のように毅然とした方針を貫いています。

ですが、実はNATO加盟国同士で紛争を続けている国があるというのはご存じでしょうか?

それも30年という長い間、お互い軍隊を派遣する状況だそう😱

その国は・・・

なんとっ・・・

🇨🇦カナダ と 🇩🇰デンマーク!!


紛争となっているのは、カナダとグリーンランド(デンマーク王国に属する自治領です)の間にある「ハンス島」の領有権。

そして1984年からは両国の軍隊が出動するレベルの紛争へと発展し、約30年間も続いているのです。

と言っても、「軍の出動」はとてもほのぼの・・・😅

何をしているかというと、島に上陸してデンマークの旗🇩🇰を置くという出動。そして何より重要なのは、旗のたもとに「デンマークのお酒、Schnappsのボトルを置く」ということ!

次の年になると、今度はカナダ軍が上陸。まずは、シュナップスのボトルを開けて乾杯🍻 それからカナダの旗🇨🇦を立ててカナダのウィスキー「Candian Club」を置き土産として残すらしい。

これが過去30年にわたり続いているウィスキー戦争 (Whisky War)。

ちなみに、置き土産のお酒の横には「Welcome to Canada」もしくは「Welcome to Denmark」とメッセージを書くのも忘れてはいけないそうです。

英語ですが、New York Times の記事でその様子が解説されていました。

Canada and Denmark Fight Over Island With Whisky and Schnapps (Published 2016)

また、日経新聞さんの春秋でも紹介されていました。

春秋 - 日本経済新聞

北極海の近くにハンス島という小さな島がある。面積は1.3平方キロメートルというから、竹島よりは少し大きい。東にはデンマーク領のグリーンランド、西にはカナダの領土が広がっている。2つの国は島の領有権を主張して係争中だが、どこかほのぼのした雰囲気が漂う。▼どちらの国かは申しあげられないが、一方の外交官が「係争が起きて良かったことがある」とこっそり教えてくれた。入れ替わりで駐留するデンマークとカナダの

春秋

さて、現在はカナダとデンマークの間で国境問題の解決を目指すタスクフォースが作られています。

ハンス島を共同運用、もしくは半分に分けるという案が議論されているそうですが、まだ決着はついていないので、ウィスキー戦争はまだまだ続く模様。

ユーモアを効かせた平和的な紛争なのでほのぼのとしますが、一方でウクライナの惨状がますます胸に刺さります。

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とある島で30年続く「ウィスキー戦争」」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 30年続いたウィスキー戦争に終止符! - Living in Denmark

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