詐欺で購入した盗難自転車の届け出プロセス

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こちらの記事でお伝えした通り、オーフスに来て2週間も経たないうちに、盗難自転車を買ってしまうという自転車詐欺に遭ってしまいました 😭 

というわけで、今回は警察への届出体験記を記事にしました。

やっぱり警察に届け出た方が良いよね

盗難自転車を購入した事に気がついた後、ネットで調査したところ、デンマークでは「盗難自転車に乗ることだけでなく、盗難自転車を売ること・買うことも犯罪」とのことでした。

知らんぷりして自転車を使うことも考えましたが、不注意にも領収書を貰わず、DBA (デンマーク版ジモティ)上の出品者とのメッセージのやり取り履歴も消されてしまいましたので、騙されて自転車を購入したこと証明するものが手元に何もありません。

自転車は妻の大学通学用なので、もし妻が盗難自転車に乗っているところを捕まると、妻が留置所に連れて行かれる→証明書がなく、パニック状態になった僕の説明では信用してもらえない→夫婦揃って国外退去になる→EU圏内に旅行できなくなる。。。という恐ろしい連鎖反応を想像してしまいましたので、正直に警察に届ける事にしました。

あと、きちんと警察に報告して、持ち主が返却不要と言ってくれたら、自転車をそのままもらえないかなぁ、という淡い期待もしちゃいました。

ウェブサイトの問い合わせフォームで警察に届出ました

デンマークでの警察への相談/届出方法は以下の4つがあります。
(デンマークには交番がないので、近所で気軽に相談できるところはありません)

1)緊急連絡の112に電話する → 緊急性がないから❌
2)緊急でなければ114に電話する → そもそも電話があまり好きじゃないので❌
3)最寄りの警察署に行く → 自宅からちょっと遠いので❌ 
4)警察ウェブサイトの問い合わせフォームを使う → 👍

消去法ですが、返事がなくても問い合わせたという事実を残したかったので4番の警察のウェブサイトフォームを使う事にしました。

早速問い合わせフォームに、連絡先・詐欺にあった状況・どうすれば良いか分からなくて困ってる的なこと、を記載して「Send」ボタンを押しました!なぜか、問い合わせを送っただけで気持ちが楽になりますね(笑)。

その後、駐輪場で自転車を見るたびに、「あー、返事こないなぁ」と思いながら、待ちぼうけです。

そして、1週間経ってようやく返事がきました!

返事はたった一行。

Please contact us at 114 and explain the situation. 
(114に電話して、状況を説明してください)

えーっ、1週間待って、114に電話なの?
あーあ、最初から電話すれば良かったと思いつつ114に電話すると。。。

電話よりも対面の方がスムーズだし、自転車持ってきてもらわないといけないから警察署に来てよ。自転車乗ってきて良いから〜。

と言われてしまいました。「盗難自転車に乗ってきて良い」とお墨付きをもらったけど、これなら最初から警察署に行けば良かったです (トホホ)。

警察署へ出頭

オーフス市の中央警察署に入ると、特に受付や案内してくれる人はなく、待合室だけがあるような感じになっています。

奥の部屋に行くドアがありますが、ドアの前に立っても開かず、ドアの向こうはまったく見えないので、中の様子は全然わかりません。一瞬どうして良いかわかりませんでしたが、部屋の隅に、下のような整理券の機械が無造作に置いてあったので、「あっ、整理券を貰って、番号が呼ばれるまで待つんだ」と分かりました。

警察の整理券

とりあえず、一番上の Police を押したので番号札を貰って待ちます。

待っている間、待合室を眺めていると、面白い箱がありました。
ただの箱ですが、鍵やメガネなどの落とし物が剥き出しのまま入っているのです!

画像2

どうやら落とし物はこの箱の中に入れられ、誰でも自由に探せるようになっているようです。番号待ちをしている間、実際に4、5組の人たちが入ってきて、箱をじゃらじゃらとかき混ぜてました。残念ながら探し物を見つけられた人はいなかったようですが、かなりオープンなやり方ですね。

で、結構待たされること 40分。ようやく番号札の番号が呼ばれ、緊張しながら部屋に入ると、若手の警察官が相談に乗ってくれました。

メールで書いたように、盗難品と知らずに盗難自転車を買ってしまったことを伝えると、どうすれば良いか分からないなぁという顔をして、後ろの先輩警察官に相談に行ってしまいました。どうも、「盗難自転車を届けに来た人」というのが珍しいらしく、手続きが分からなかったようです。

結局、若手警察官が、僕&妻と先輩警察官の間を行ったり、来たりしながら、手続きを進めてくれた所、色々わかりました。

・自転車盗難は組織犯罪が多く、今回の自転車はなんとコペンハーゲンで盗まれて、オーフスに流れてきたらしい。
・持ち主が盗難保険に入っていない場合、自転車は持ち主に返却されるが、盗難保険でカバーされている場合、自転車は保険会社の物になる。
・事件管轄のコペンハーゲン警察署に自転車を送るため、自転車は手放さないといけない事。
・僕たちの700クローネの損害は詐欺事件として被害届を出すことができる。

残念ながら自転車は手放さないといけなくなりましたが、ちゃんと被害届を出す事にしました。盗難自転車を売ったBinjaminの人相を伝えたり、状況を整理するのに2時間半ほどかかりましたが、若手警察官から自転車を買う時の注意事項をレクチャーしてもらい、手続きは無事に完了しました。

詐欺事件として被害を出したので、今後もし犯人が逮捕されると、僕は 「犯人に対する被害額の請求」と「裁判見学」の権利があるそうです。きっと、犯人が逮捕されることはないのだと思いますが、警察から連絡が来たら面白いだろうなぁとかなり期待しています。がんばれデンマーク警察!

700クローネは失ったけど、Pricelessな経験でした

この詐欺事件で700クローネを失いましたが、この事件がなければオーフス警察署の中を見ることはなかったですし、noteに書くネタにもなりました。そういった意味ではPricelessな体験でしたね (😁 by 奥さん)

***

2022年追記!

本件、警察から連絡があり、その後の顛末があります!

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詐欺で購入した盗難自転車の届け出プロセス」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 盗難自転車を買ってしまう「自転車詐欺」に遭ってしまった話 - Living in Denmark

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