日本の10倍強の「不要不急な仕事はあえて無視」の掟

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ちょっと大きなプロジェクトの山を迎えたので「盛り塩」で、成功を祈願したという話を👇のnoteで紹介しました。

致命的な問題はないものの、やはり新しいシステムを導入したので無傷というわけではありません。ポロポロと想定外の問題が起きてしまい、ちょっとバタバタ。

問題が起きると、クライアントさんの現場のセールスチームからすぐに連絡が入るので、取りまとめをしてくれているOさんと内容を確認しながら、すぐに対応するか、後回しにするか決めていきます。

この初期判断は、緊急性や業務へのインパクトの大きさを判断基準にして優先度を決めているわけですが、なぜか優先度の一つに「ダチョウ」というものがありました。

「うーん、これはOstrichだね」

みたいな感じで不具合報告をポイっと向こうに置くのですが、これは「不具合かもしれないけど、とりあえず対策は施さない」というもの。

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実はコンピューターやITの世界では「Ostrich Algorithm(ダチョウ・アルゴリズム)」という考え方があります。(詳細はWikipediaで見てね)

どうやらダチョウは「危険を察知すると頭を砂の中に隠して、何も問題がないフリをする」という習性を持っているらしいのですが、「問題があったとしてもダチョウのように無視する」という判断をダチョウ・アルゴリズムと呼んだりします。

より正確にいうと、何かの不具合が起きると分かっていても、その不具合が発生する確率が極めて低かったり、不具合が発生したとしても被害がごく小さかったりする場合、目をつぶって何もしないという方針。

もちろん不具合は不具合なのですが、限られた時間の中で他の重要なことに時間を割り振るためには重要な判断。まれにしか起きない特殊なケース、今は対処しなくてもなんとかなるもの、そういうものは次々に Ostrich へと分類されていきます。

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この分類作業の様子を見ていると、

以前僕が働いていた会社よりも「ダチョウ」へと分類される不具合報告が圧倒的に多い印象を受けました(感覚的ですが5倍から10倍ぐらい?)

でも「やらない・対応しない」と決めてくれるおかげで、最も重要なタスクに集中しやすい上に、かなりの緊迫状況でもみんなの残業は少なく、6時には業務終了な感じ😅

特にデンマークで感じるのは、

「不要不急な仕事はあえて無視して、部下に指示しない」というアプローチをとっているプロジェクトマネージャーが多いこと。

ダチョウのように「問題はないフリをする」、もしかしたらこれがみんなの残業を減らす秘訣のひとつなのかもしれません。

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